心療内科とは

こころが折れそうになったとき、さまざまな影響が心身に及びます。少しずつダメージが蓄積していくこともあれば、あるとき突然に不調に感じることもあります。
心身への影響としてよく見られるのは「イライラしやすくなった」「胃が痛い」「動悸がする」といった症状でしようか。高血圧、頭痛、不眠、やる気が出ないといった症状でご相談に来られる方もいらっしゃいます。
こういった心身の不調の原因を調べ、症状の改善を目指すのが心療内科です。

精神科とは違う?

精神科は「精神疾患を専門に扱う料」ということになっていますが、心療内科と重なる部分が多く、同義あるいは類似の意味として使われている現状もあります。
当クリニックでは、厳密には精神科領域である不安、気分の落ち込み、不眠、イライラ、幻覚、幻職、妄想といった症状も、心療内科にて診療しております。これまで数多くの臨床経験を積んでまいりましたので、ご安心の上、ご相談ください。

こんな悩みをご相談ください
気分・感じ方のお悩み
  • 気分が沈んでやる気が起きない
  • 人に会いたくない/人がこわい
  • 外に出たくない/外出がこわい
  • 会社や学校に行きたくない
  • 家にいるのが辛い
  • 好きな食べ物が美味しく感じない
  • 楽しく遊べない
  • イライラするが原因が分からない
  • 不安が強い
  • 電車等の乗り物に乗ると不安になる
  • うつ状態
  • 「いっそ死んたほうがましだ」と思いつめている
身体症状のお悩み
  • 胃が痛い
  • 急に胸が苦しくなる
  • 高血圧
  • 頭痛
  • めまい
  • 動悸
  • 肩こりがひどい
  • 顔が火照る
  • 緊張時の腹痛や下痢
  • 異常な汗
現実ではありえない
不思議な感覚でお悩み
  • 誰もいないのに声が聞こえる
  • 悪口を言われている気がする
  • 盗聴されていると感じる、見張られている気がする
  • 周囲からイヤがらせを受けている
睡眠障害のお悩み
  • 寝付けない
  • 夜中に目が覚める
  • 睡眠が浅い
  • 日中にひどい眠気に装われる
  • 朝早くに目が覚める
症状が現れる・強くなるタイミング

心療内科領域の症状は、こころへの負担が大きくなったときに現れたり、強さを増したりします。特に小・中学生のお子様、入社・転職したての社会人の方は、そのタイミングで一定の傾向が見られます。

小・中学生のお子様

長期休み明け、特に夏休み明けに心身の不調をきたしている場合には、心療内科疾患を原因としている可能性が比較的高いといえます。学校に行きたくない、先生や友達に会いたくない、テストが嫌だ、転校などの環境変化に適応できていない、といった様子が見られないか、保護者様も注意してあげてください。

入社・転職したての社会人の方

就職してすぐ、あるいは転職してすぐの時期は、上司や先輩からの指導や付き合いも多く、また先行きへの不安もあり、心療内科疾患を原因として心身に不調をきたすことがあります。かつては「五月病」などといわれていましたが、最近ではそれより前、入社・転職してすぐの時期にご相談に来られる方も増えています。

心療内科での治療方法

心療内科は、精神的な問題を抱える人々に対して、専門的な治療を提供する医療分野です。主にうつ病や不安障害、ストレスなどの症状が見られる場合、心療内科での治療が行われます。心療内科では、薬物療法やカウンセリングなどの治療方法が行われます。
薬物療法では、薬を使うことにより、神経細胞の活動を調整することができます。一方で、カウンセリングでは、話すことによりストレスを解消したり、問題解決の手段を見つけたりすることができます。また、心療内科では、患者さんの症状によって、様々な治療法を用いることができます。例えば、軽度のうつ病の場合には、薬物療法だけでなく、運動や食事の改善による自己ケアの指導を受けることができます。また、不安障害には、ストレスマネジメントやリラックス法、精神療法などを併用することがあります。
心療内科の治療は、患者さんの症状や状況に合わせて、多岐にわたる治療法を組み合わせて行われます。患者さんと一緒に、治療方針を決定することで、より効果的な治療を行うことができます。当院ではカウンセリングは 2025/4以降に開始する予定です。

当院の特殊な治療
PCIT(親子相互交流療法)

幼児期の親、子の問題に対してPCIT プログラムの概観ー2段階の治療PCIT は、治療室内で親(養育者)が子どもに直接遊戯療法(プレイセラビー)を行い、セラピストは別室からマジックミラー越しにトランシーバー等を使って親にスキルをライブコーチするユニークな心理療法です。近年では、オンラインで実施するインターネットPCIT も普及し始めました。
当院では、訪問、院内で実施します。

EMDR

トラウマ、PTSDに対して行います。EMDRは、外傷的なできごとを考えてもらいながら、治療者が患者さんの眼の前で指を一定の速度で動かし、それを眼で追いかけてもらうといった比較的単純な手続きを中心とした治療技法です。眼球運動は脳を直接的に刺激し、脳が本来もっている情報処理のプロセスを活性化できるのです。

ナラティヴ・エクスポージャー・セラピー(NET)

PTSDを抱える難民治療のために考案された短期療法であり、長期にわたって多数のトラウマ的出来事を経験しながらも継続的介入を受けることが困難なサバイバーに効果的な治療を提供します。

セーフケア(SafeCare)

お子さんとの温かい関わり合いを増やす、安心安全な室内環境を作ることを目的にした、エビデンスに基づいた家庭訪問プログラムです
セーフケアは、安全で安定的な養育関係・養育環境づくりをサポートします。
(Safe, Stable, and Nurturing Relationship/Environment: SSNR)
SSNRは、全ての子どもの発達やウェルビーイングとっての必需品であり、虐待ネグレクト予防にもつながる、最も基本的かつ大切な方法と言われています。

rTMS(反復経頭蓋磁気刺激)療法

脳に繰り返し磁気エネルギーを与えることで、脳の働きを改善し、うつ病の症状を和らげる新しい治療法です。